ねこ

久しぶりに通院日である。やたらと遠い病院にかかってしまったので、いつも会社を休んで行かねばならない。今回は、1か月ぶりになる。
骨は、ほぼくっついていた。


夜、飲み屋の前でひとを待っていたら、ねこがいた。
そのねこは、ぼくがよく行く近くの飲み屋で飼っているねこだったと思う。ぼくは酔うといつも、そのねこに向かって
ニャンコ先生ニャンコ先生!!」
と語りかけるのであるが、しらふでよく見て驚いたことに、実はニャンコ先生は二匹居たのであった。

二匹のねこは駐車禁止のバイクの下に潜り、伏せったり寝転んだりしながら、何かを前足で抑えつけて遊んでいるようである。バタバタバタと羽音がすると思ったら、ニャンコ先生ズは、セミを抑えつけて遊んでいたのだった。そして、人が来るたびにささっと身を引いたり、真剣な表情で構えてみたり、後ろ足を投げ出して寝そべってみたり、またセミを抑えつけてみたり、と、さまざまな表情を見せるのであった。

そういえば昔、「ねこねんね」という写真集を買って、自分ではろくすっぽ見ないまま、彼女にあげたことがあったっけ。

ぼくは犬派なので、たいしてねこに執着はないのだが、ねこもいいもんだと思った。