今度は笹塚に住みついた

満員電車での通勤往復4時間が、さすがにこたえてきた。ツラくて、思わず不動産屋に吸い込まれ、思考力のないまま、セカンドハウスというか秘密基地というか、別宅を借りてしまった。3回目だ。
♪だから貯金がたまらない〜(By打首獄門同好会

さて、そんな私が見知らぬ土地で最初に為すべきことは、ただひとつ。呑み屋を探すことである。

千歳鶴(観音通り商店街)
薫風(観音通り商店街)
和酒の店藤小西(居酒屋じゃないけど、酒屋さん)

私が仕事から帰るのは22時前後だから、仕事帰りには絶対千歳鶴には入れないことがわかった。もともと愛想を期待する店ではないが、うまい一口だけ楽しみに寒い道を早足で帰ってきたのに、おばちゃんに冷たく「やってないよ」と言われて、また道を引き返してスーパーでまずい酒を買って帰るのは、もう嫌になった。しかも、その時また店の前を通ると、まだ客が居るじゃないか。俺なんか30分で3杯呑んでさっさと帰る優良客なんだから、入れなさいよ。と言っても向こうは俺の事なんか知らないからしょうがないな。なお、千歳鶴とは北海道の銘酒であり、その樽酒を、なぜか理由はわからんがお茶のペットボトルから注いでくれる。なぜペットボトルなのかは訊けなかった。知らずに行ったら気分を害して一杯目で引き揚げるところだが、事前に噂を確認済みだったので、平然と受け取れた。故郷の酒・千歳鶴は優しい味がする。旨いぞ。店も、愛想はともかく、中は立派である。狭いけど。

薫風は昨夜初めて入った。カウンターだけの、一見バーかスナックなので私の範疇外と思って見過ごしていたが、日本酒の店であった。しかも美味しい酒が何種類もあった。なにより遅くても空いていれば入れてもらえるから、本当に嬉しく呑めた。昨夜呑んだなかでは、竹葉(ちくは)というのが気に入った。他の酒と比べると香りがほとんどなく、味はまさに竹とか葉などのかすかな気配を感じるソリッドな(?)味わい。

藤小西さんは住宅街の中にぽん、とある酒屋。土日もやっているけど、夜20時には閉めてしまうので、平日は私には買えない。買いだめするか。季節限定の樽酒が旨かった。菊水ふなくち、だったかな。冬だけだそうなので、いつまで?と聞いたら2月いっぱいぐらいかなとのこと。買いだめしたい。4合瓶買ったんだけど火曜の夜には完全になくなり、水、木、金とひもじい思いをした。買いだめしかないが、そんなにたくさん売ってくれないかもな。事情と、私の呑むスピードを話して納得してもらうしかないな。

一人で入るのを躊躇する店や、やたらとカウンターがぎゅうぎゅう詰めの、どこにでもある焼き鳥屋はいっぱいあるが、覗いたけど落ち着かなそうでやめたり、満員で断られたり、ばかり。だから今のところ、疲れた夜に自分を癒すのは、せいぜいがこんなところ。北側の商店街も、意外と閉まるのが早いので、寒い中うろついて店を探しても、疲れるばかりだ。