入院4日目(9時から手術)

朝抜き。
お呼びがかかり、朝9時から手術。
車椅子で押されながら、手術室へ。大変丁寧に押してくれるのだが、骨折している左足を、思い切り自動ドアにぶつけられた。何となくおかしかった。結局、こういう病院の慇懃な分業制は、本当の意味での思いやりなんてものは全くなくて、ただ表面的な、マニュアル通りのものでしかないと。その象徴だなと思って、笑いたくなった。痛かったけど。

腰椎麻酔(局所)は初めてである。左手に(『シハイ』)点滴を差す。ちょっと麻酔の人が乱暴で怖く、助手の女性に何か練習させているようなのが不安だった。「おれの脊椎を教材にするな」と思った。が、やがて、脚がぽかぽかと麻痺してくる。ペニスに管を入れられる。右足太腿にも何か刺されたと思い尋ねたら、笑って「何もしてません」と言われた。
(術後に判ったが、尿を排出するための管を、テープで固定していたのだ)
自分の足にメスが入り、針金を挿されるのを見るのはどんな気分だろうと思っていたら、目の前に白幕を垂らされ、遮断されてしまう。
さあいよいよか、と構える間もなく、局部麻酔とは思えないほどの勢いで爆睡してしまい、「○○さん、終わりましたよ」という執刀医の声で目を覚ます。もう終わってた。

手術後ベッドに戻り、待っててくれた彼女と会話するが、とにかく動けず苦しい。

夜、非常に苦しい。左手の点滴が引っかかっていて、動けないとカン違いしていたのと、左肩のシクシク痛みのせいで、体を動かせない。背中が非常につらい。また、右足にエアーポンプを付けられたが、この空気パイプがまた引っかかって、動けない。そのため、本当に朝まで眠れないほど苦しかった。